都会とは違う、地方ならではの良さ
大学生の頃はカフェでアルバイトをしていたこともあって、接客の仕事に抵抗はありませんでした。服が好きでこの世界に入りましたが、ディスプレイひとつとってもそこに考え方があって、ショップに立って初めて分かるアパレルの楽しさがありましたね。
都心の大手アパレルと違って全国転勤もないですし、都会に比べると競合ショップも少ないので、お客様との距離も近いと感じています。
一見さんが多いショップと違って、お客様と「深い関係性」を築けるのが魅力で、特にFoyer Groupは長い歴史があるので、何世代にもわたって代々通ってくださる方もいます。
ときには、自分の孫のように接してくれるお客様もいて、仕事の枠をこえてプライベートの話ができるのも、この仕事のやりがいの一つだと思います。
当時は店長になる自信がなかった
入社して6〜7年が経ったときに、店長への昇格の打診がありました。でも当時、実は店長をやりたくないという思いもあって。楽しく接客する日々に満足していたので、心のどこかで責任を負いたくない気持ちもあったんです。
数字にも強くないし、人をまとめた経験もない。だから自信がなかったのだと思います。でも、当時のマネージャーが店長業務をきめ細やかに手助けしてくれたおかげで、店長になっても販売職の頃と変わらずに楽しく仕事をすることができました。
そうして数年後に産休・育休に入るのですが、その頃には子育てで自分のキャリアを終わらせたくないという気持ちになっていました。子どもを産むことは素晴らしいことなのに、それでキャリアを諦めるのは悔しいと思ったんです。
だから育休中に「時短勤務の店長として復帰できないか」と会社に相談しました。会社としても時短の役職者は前例のないことだったので、お互い慎重に話しあっていきました。
会社として初めての「時短店長」へ
時短での店長業務は、簡単ではありません。会社からも私の負担を気づかって「本当に大丈夫?」と心配してくれました。
私としては時短になることでメンバーの負担が増えてしまう心配があったため、店長の試用期間からスタートすることにしました。
もちろんメンバーの理解がなければ時短店長も成立しません。さらにもう一つ気がかりだったのが、自分の生活リズムとの違いです。通常は、10時10分が出社時間なのですが、子どもを保育園に送ったあと、始業まで時間が空いてしまって。
そこで会社に9時出社を提案してみました。そうすれば時間を有効活用しつつ、他のメンバーより早く来て、掃除や出荷の準備、ストックの整理といったメンバーの負担を軽くする作業ができると考えたんです。
その結果、メンバーも接客に集中でき、お互いにとってメリットのある働き方が実現できて、晴れて「時短店長」として勤務することになりました。
楽しく仕事をする姿勢を見せること
時短店長が実現できているのは、まわりの支えてくれるメンバーの存在が大きいです。トゥモローランドは20代のメンバーが中心で、私とはひと回り世代が違うのですが、子育てとの両立にすごく理解を示してくれて、ありがたいなと思います。
だからこそ以前に比べて、店長としての責任感も強く感じるようになりました。いつでも楽しそうに仕事をして、みんなのお手本でありたいと思っています。
メンバーと世代が違っていても、そこは線引きすることなく、しっかりみんなの気持ちを理解しようと心がけています。私自身、話しかけにくい上司はイヤなので、締めるところは締めつつ、ざっくばらんな話もできて、一緒に働きながら何かを学んでもらえるような存在でありたいと思っています。
「人」のためにがんばれる職場
Foyer Groupは、時短店長の件もそうですが、私たちの想いを汲み取って、新しい制度を作ったり、柔軟にアップデートしようという雰囲気があります。社員が主体的に動かしている人材戦略チームやECチームといったプロジェクトも、そういった姿勢が表れているなと思います。
そうしたアップデートを続けることで、新しい教育制度だったり、接客の心得だったり、本当に役に立つサポートが充実して、個人的には地域のアパレル企業の中では一番だと感じています。
ベテラン社員も、若手も、一人ひとり尊敬できる方がいて勉強になりますし、仕事は人間関係が一番大事だと思っているのですが、心から人に恵まれた職場だなと思います。
今後も若手メンバーのレベルアップを牽引して、「店長になりたい」というメンバーを一人でも多く増やしていけたら嬉しいですね。